イメージトレーニングの嘘

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当ブログでは、海外研究や論文を元にした科学的な練習法を紹介したり、話題の海外スポーツトピックから、データベースな新情報をお伝えしております。 たまにスポーツ英語も紹介。

MLB、NBA、NPB、ヨーロッパサッカーが題材となっていることが多いです。

筆者は、ダルビッシュ有さんとフアン・ソトの大ファンで、夢はサンディエゴに生で見に行くこと。高校まではただの野球人だったが、海外のスポーツが好き過ぎて、英語を学び、日本の外に住んでいる20代。

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多くのプロスポーツプレーヤーや現役を退いた方々はこのように言います。
 ‘‘昔から夢はプロになることだった、だから成功した自分をイメージしたら夢が現実となった’’

またセミナーや練習会ではこのようなアドバイスをされることも多いでしょう。
   ‘‘成功した自分を鮮明にイメージしましょう’’

まず初めにこのようなアドバイスに関する事実をお伝えいたします。

科学的には正しくありません。

有名な実験を紹介すると、テスト前の学生を高得点を取って良い気分になっている自分を想像してもらったグループと何もしなかったグループに分けて勉強時間とテストの成績を比べてみると前者の方が勉強時間も減りテストの成績も悪かったそうです。

続いてそのメカニズムを説明します。

私たちの脳は現実と頭の中で描いたイメージのどちらが実際に起こったものなのか、見分けることができません。そのため良いところばかりイメージをしていると脳が自分はもう成功したものなのだと勘違いしてしまいます。それによって誠実性が下がりコツコツ物事を続けていくことができなくなってしまいます。

それではどのようなイメージトレーニングを自分が行っているスポーツに取り入れれば良いかと言いますと、きちんと紆余曲折までイメージに含めることです。

成功した自分のみではなく成功するまでの過程の中の紆余曲折、即ち苦労や困難までもイメージした方がより効果的であるということです。

例えば夢がプロ野球選手になるとしましょう。その場合、プロ野球選手になって数億円を稼いでいる自分を想像するのみではなく、大変な苦労を乗り越えている自分や苦悩を抱えた自分などの過程をイメージに組み込むのが効果的であると言われています。

巷ではイメージトレーニングが薦められていますが、結構逆効果にもなり得るので注意したほうが良いかも知れないですね。。。
よろしければ紆余曲折を含めたイメージトレーニングを有効に活用してみてください。

このような科学に基づいた行動をもっと詳しく知りたい方はこちらの本もおすすめです。

その科学が成功を決める (文春文庫)
リチャード ワイズマン
文藝春秋
2012-09-04

Reference; https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/0146167299025002010 

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