ウォリアーズが15年前から行っていた選手の体調管理について詳細データを元に解説。

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当ブログでは、海外研究や論文を元にした科学的な練習法を紹介したり、話題の海外スポーツトピックから、データベースな新情報をお伝えしております。 たまにスポーツ英語も紹介。

MLB、NBA、NPB、ヨーロッパサッカーが題材となっていることが多いです。

筆者は、ダルビッシュ有さんとフアン・ソトの大ファンで、夢はサンディエゴに生で見に行くこと。高校まではただの野球人だったが、海外のスポーツが好き過ぎて、英語を学び、日本の外に住んでいる20代。

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皆さんが思うウォリアーズの強さの秘訣とは何ですか?

スプラッシュブラザーズの活躍?

もしくはNBAトップクラスのディフェンス?

それともチーム全体でのオフボールのムーブメント?

これらすべての要素が、現在のウォリアーズの強さを支えていると言えるでしょう。

 しかし当ブログでは、現在のウォリアーズの強さを作りあげたかもしれない、知られざるデータを紹介いたします。

 それが睡眠トラッキングに関してです。

 ウォリアーズは、15年前から睡眠の大切さに組織として気付いていたようで、選手は、ウェアラブルで睡眠を計測できる機械を身に着け、日常からコンディション調整と、パフォーマンスのデータを取っていました。

 パフォーマンスが改善した例として、今回参考とした記事には、ウォリアーズに復帰、そしてNBA制覇に貢献した、アンドレ・イグダーラの睡眠管理と試合でのパフォーマンスがデータと共に載せられていました。

 イグダーラは、試合の日はアドレナリンが出てしまうため、午前3時か4時まで寝れなかったそうで、日中に長い昼寝をするのが習慣化されていたそう。

夜に寝れないために、日中に長時間の仮眠をとってしまう。そしてまた夜に眠れない。。。この悪循環は、彼が大学生の頃から形成されたものだったそうです。

しかし、ひとつのチームとしての改革が、イグダーラの悪循環を変えました。

 それが2015年、ウォリアーズが40年ぶりの世界一に輝いた年、2015ー2016年シーズンへ向けて、ウォリアーズがチーム組織のひとつに、アスレティックトレーニング部門を設置した事でした。

 これに伴い、ディレクターとしてキキ・ライルズ氏(Keke Lyles)が就任。

 彼は、スポーツ医学のディレクターとして、過去にオーストラリアンフットボールの選手、ラグビー選手、さまざまなオリンピック選手のコンディション管理を行っていた人物です。

 ウォリアーズのアスレティックトレーニング部門では、スタンフォード大学と共同でチームのフライトと練習スケジュールの最適化やプレーヤーが睡眠を改善するためのやることリストを作成など、日常からの睡眠行動やパフォーマンスデータを収集、管理していました。

 チームのフライト管理ってすごいですよね….

 そのウェアラブルデバイスというのは、手首に巻くバンドタイプのもので、睡眠の長さと質を監視し、就寝時のルーティンを改善する方法についてフィードバックを提供するJawboneのものです。

 このウェアラブルデバイスを着用したイグダーラは、自らの睡眠行動のデータとフィードバックを確認したうえでルーティンを確立しました。

 例えば、寝室からテレビを撤去、 就寝前は携帯電話は機内モードに設定など、徹底した睡眠管理を行った結果、悪循環から抜け出すことに成功したそうです。

 その睡眠データとパフォーマンスデータを、確認したところ、その結果は驚くべきものでした。

 8時間未満の睡眠だったイグダーラが、8時間以上の睡眠に変化した際の、パフォーマンスデータ。

  • プレイ時間 12%上昇
  • 1分あたりのポイント 29%上昇
  • スリーポイント成功率 2%上昇
  • フリースロー成功率 9%上昇
  • ターンオーバー 37%減少
  • ファール数 45%減少

 睡眠がどれほど身体的、認知的に影響与えているかが分かるデータです。

 もしかするとアスリートとして、競技に良い結果をあたえるような毎日の行動を、組織的に、管理していたため今のウォリアーズの強さがあるのかもしれませんね。

 そんなウォリアーズの強さの秘訣は他にもディフェンス力にあります。

 現在行われているNBAファイナルやプレーオフのゲームは短期決戦ですが、長期的に行われるシーズンは、ディフェンス力のあるチームの方が、順位が上位になる傾向がある、というデータがあるのをご存知でしょうか。
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