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「cooked」スラングの意味とは?NBAで学ぶ「終わった」の使い方
海外のSNSやNBAのコメント欄で、“He’s cooked.” や “I’m cooked.” という書き込みを見かけたことはないでしょうか。
cook といえば「料理する」。しかしこの文脈では、料理の話は一切していません。
海外スポーツ英語では、マニアックなスポーツ英語を定期的に紹介しています。今回はNBA界隈で圧倒的に使用頻度の高いスラング、“cooked” / “cooking” についてです。
この単語、「する側」か「される側」かで意味が正反対になるという、英語学習的にかなり美味しい特徴を持っています。そこまで一気に解説していきます。
結論:cooked は「終わった」「オワタ」
先に結論です。
“cooked” は「終わった」「もうダメだ」「詰んだ」 という意味のスラングです。
日本語のネットスラングでいう 「オワタ」「詰んだ」「無理ゲー」 が、ほぼそのまま対応します。
I’m cooked. 俺、終わった。
Bro is cooked. あいつ、もうダメだな。
If Coach sees this, we’re cooked. コーチにこれ見られたら、俺たち終わりだ。
試験前、締め切り前、大差で負けている試合の終盤——「もう挽回できない」状況全般で使われます。
NBA、バスケスラングでの cook|「相手を圧倒する」
ここからがバスケの話です。
バスケットボールにおいて、“cook” は「相手ディフェンダーを翻弄して圧倒する」 という意味の動詞として使われます。
- ドリブルで抜き去る
- マッチアップ相手から得点を量産する
- 完全に手も足も出させない
こうした状況を「料理する」と表現するわけです。日本語のバスケ用語でも「相手を料理する」と言うことがあるので、感覚は近いはずです。
Steph Curry is cooking tonight. 今夜のカリーは絶好調だ(相手を圧倒している)。
He cooked his defender all game. 彼は試合を通してマッチアップ相手を翻弄し続けた。
【最重要】cook と cooked は正反対の意味になる
ここが本記事で一番役に立つポイントです。
同じ cook でも、能動態か受動態かで立場が完全に逆転します。
| 表現 | 立場 | 意味 |
|---|---|---|
| He’s cooking. | する側 | 絶好調。相手を圧倒している |
| He got cooked. | される側 | やられた。手も足も出なかった |
| He’s cooked. | される側 | 終わった、詰んでいる |
つまり、
- cook / cooking(能動)= 褒め言葉
- cooked / get cooked(受動)= やられた側
という関係です。-ing か -ed かの1文字違いで、称賛と嘲笑がひっくり返ります。
例文で確認
He was cooking in the first half. 前半、彼は絶好調だった。
That rookie got cooked by Wemby. あのルーキーはウェンビーに完全にやられた。
Don’t get cooked out there. やられて帰ってくるなよ。
英語の受動態は学校で必ず習いますが、「する側は褒められ、される側は笑われる」というこの構図で覚えると、一発で頭に入ります。
“Let him cook” の意味
cooked とセットで必ず出てくるのが “Let him cook.” です。
直訳は「彼に料理させろ」ですが、実際の意味は、
「あいつの好きにやらせろ」「口を出すな」「見てろって」
というニュアンスです。
調子に乗っている選手にボールを預け続ける場面、あるいは誰かが何かに没頭しているのを止めないでおこう、という場面で使われます。
He’s got 30 points already. Let him cook. もう30点取ってる。好きにやらせとけ。
皮肉として使われることも
一方で、明らかにうまくいっていない相手に対して、あえて “let him cook” と言う皮肉な使い方もあります。
日本語でいう「まあ、やらせとけば?」「お手並み拝見」に近い、生温かい視線を含んだ表現です。文脈で判断しましょう。
NBAで cook が定着した背景|Chef Curry
cook 系の表現がバスケ界で特に浸透している理由のひとつとされているのが、ステフィン・カリー(Stephen Curry)の愛称 “Chef Curry”(シェフ・カリー) 。
「Curry(カリー)」という名前が、そのまま料理の「curry(カレー)」と同じ綴りであることに由来する言葉遊びで、そこに「相手を料理する(cook)」というバスケ用語が重なっているようです。
こうした背景から、NBAファンの間では cook / cooking / cooked が日常語のように使われています。
あわせて覚えたい「やられた」系のNBA、バスケスラング英語
cooked の周辺には、似たニュアンスの表現がいくつもあります。
| 英語 | 意味 |
|---|---|
| get cooked | 完全にやられる、翻弄される |
| get dunked on / posterized | ダンクを叩き込まれる(屈辱的に) |
| ankle breaker | 相手を転ばせるほどのドリブル |
| schooled | 実力差を見せつけられる、教育される |
| washed | 全盛期を過ぎている(cooked とは別物) |
| cook up | (プレーや作戦を)作り上げる |
注意したいのが washed です。cooked が「今この瞬間終わっている」なのに対し、washed は「選手として旬を過ぎた」という長期的な評価を指します。
He’s washed. 彼はもう全盛期を過ぎている。
こちらは選手生命への言及になるため、cooked よりさらに厳しい言葉です。
よくある質問(FAQ)
Q. 「cooked」はどういう意味のスラングですか?
A. 「終わった」「もうダメだ」「詰んだ」という意味です。火を通した食材が生に戻らないことから、「取り返しがつかない状況」を表します。
Q. cooking と cooked はどう違いますか?
A. 立場が正反対です。cooking(能動)は「相手を圧倒している」という褒め言葉、**cooked(受動)は「やられた側・終わった側」**を指します。
Q. 「let him cook」とはどういう意味ですか?
A. 「好きにやらせろ」「口を出すな」という意味です。調子のいい選手にそのまま任せる場面などで使われます。一方で、うまくいっていない相手に皮肉として使われることもあります。
Q. cooked は日常会話でも使えますか?
A. カジュアルな場面なら問題ありません。ただしインフォーマルなスラングなので、ビジネスやフォーマルな場面では避けましょう。
まとめ
- cooked は「終わった」「やられた」。
- バスケでの cook は「相手を圧倒する」
- cooking(する側)は褒め言葉、cooked(される側)はやられた側。-ing と -ed で意味が反転する
- let him cook は「好きにやらせろ」。皮肉として使われることもある
- NBAで定着した背景には Chef Curry の存在があるみたい
「-ing か -ed か」で称賛と嘲笑が入れ替わるこの単語は、受動態を体感で覚えるのに最適な教材です。
次に試合を見るときは、実況やコメント欄で「誰が cooking していて、誰が cooked なのか」を追ってみてください。
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